2011年6月19日日曜日

日曜日


朝五時に目が覚めると
雨音がしなくて、
窓の外が白く明るかった。
カラスが呼びかけあっている。

心がとっちらかっている。
広いプールを平泳ぎしている気分だ。
岸辺が見えないが
ひとまず泳ぎ続けること。
泳ぎ続けて自分で景色を変えていくこと。
冷たい水が寄せてくる。





母の好物でわたしもいつの間にか好きになっていたお菓子が
くるみゆべしで、色んなお店のゆべしがあるけれど
郡山製菓というところのくるみ餅がふたりの一番で

この間、福島にあるその工場へ
そこのくるみ餅が本当においしくて、いちばん好きであることと
おいしくいただけていることへの感謝
それから、従業員の方々へのお見舞いをこめて
母とお便りを出した。

一週間もしないうちに、
直筆のお便りと
いつものくるみ餅、それからずんだとあんことみたらしのお団子が
いっぱい送られてきた。

びっくりした。



わたしは
「おひとりおひとりの健康をお祈りしております」
「この夏がやさしい季節となりますように」
ということを書いた。

返事には
「冬はかならず春になる」
「大悪の後にはかならず大善がある」
「共に頑張りましょう」
とあった。




いっしょに頑張ろう、って
言ってくれた
と思った。


本当はとても大きな変化の中にあるはずなのに
日常を失っていないかたちで生きているわたしに
日常が大きく変わった人たちが
そう言葉をなげてくれた。


想像するしかできない、
ほんとうの部分はわかちあえるはずがない

と思って引いていた気持ちを

本当に大変な人たちが引き入れてくれたような

すごく不思議な気持ちだ。





介護にすこしずつ携われるようになって
その中でも感じていたけれど


介助をする人間は
助けを受けとる人が、許してくれるから
助けることができる。

場所を与えてくれるから、
働くことができる。

体をひらいて、
他者の手がそこに触れることを
受け入れること、
それは、すごいことだと思う。

だから
手を差し出す側が
実は何よりも愛を受け取っている。






手紙を読んだ母が泣いた。






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