2012年2月28日火曜日

ドアを開けたら冷たい風があたって少しひるむ。

それでも日がのびて、
もしかしてもう春の中なのかなとも思う。


働かせてもらっていた映画館に
昨夜、退職してからはじめて映画を観にでかけた。


ものすごくうるさくてありえないほどちかい
を観た。


朝の回がいちばん集客があって
夜になるほど空いていく劇場だから、
レイトショーではやっぱりがらがらであった。


それでも、周りに幾人かの人の気配があって

ひっ、と涙がこみ上げたときに出た音が恥ずかしかったり

エンドロールの終わりまで
誰も立とうとせず、
ある空気感を共有している感じがあった。



スタッフのまっ黄色いシャツを
わたしも一年前は着ていたと思うと
とても不思議な感じがする。

キャラメルポップコーンの匂いをかぶったまま
自転車漕いでいたのも
過ぎてしまうと、ぜんぶ夢みたいだけれど

ぜんぜん夢じゃなくて
そこにあったし、毎日いたんだなと思う。


高校時代の先生が奥さんと一緒によく来て
「ここの社員か?」と聞かれて
「アルバイトです」
と答えたら、
困ったふうな顔を彼はしていた。


すごく時給が安くて
全然お金も貯まらなかったけど、

だけど劇場を綺麗にしたり
楽しみにやってくる人の顔を見られたり
すごく素敵な仕事だったなと思うし、
いい仕事だなと今も思う。


「映画館でアルバイトをしています」
と言うと
「いいなぁ」
という反応がよくかえってきた。

いいんだよ、とよく思った。




自分のしてきたことのぜんぶ、
冴えないことも明るいこともぜんぶ、
過ぎてもなくなることはないのだなと思った。

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