2014年5月20日火曜日

真夜中ちかくに

 
 
皮膚がもぞもぞする感じというのは、風邪だったのかもしれない。
昨夜、頭痛がひどくなってきて
えいやとひと仕事終えたあと
気持ちが悪くて立てなくなってしまった。
 
 
頭は冷静なのに、からだが動かない。
ひとまず駅まで行かないと、と休みながら駅まで向かう。
駅に着いて、すこし横になれば復活するかもしれないと思い
駅員室で休ませてもらった。
 
駅員さんは優しくて、
「気分よくなるまでいて大丈夫ですから」
「何かあったら救急車いつでも呼びますから」
と言ってくれる。
 
 
横になってみたら、立ち上がれなくなるだけだった。
「救急車呼びますか?」と駅員さんがもう一度聞いてくれたけれど
そこまでの事態じゃないのはわかる。
でも起き上がって電車に乗れないのもわかって
タクシーを呼んでもらって
横になりながら帰宅することにした。



タクシーの運転手さんは
「揺れないように運転しますね」
「気持ち悪くなったら止めるから、いってね」
「しゃべれなかったら、どんどんって、たたいてくれたらいいからね」
と声をかけてくれた。

途中、「あとどれくらいですか?」と聞いたら
「急いだ方がいい?ゆっくり運転してたから。
急いでみるね。揺れがきつかったらやめるから、どんどんってしてね」
と言って速度をあげてくれた。


気持ち悪くなって「止めてください」と言って止めてもらったとき
運転手さんが自動販売機まで行って水を買ってきてくれた。
 
 
 
 
眠りかけたところで、「このへんですか」
と運転手さんが車をとめて
顔をあげたら、自宅から数軒先の家の前だった。
 
 
いつも通りの近所の、夜の風景
 
長い旅のあとみたいに、安心する。
 
 
 
 
そのあとは部屋でだだっと横になって眠った。
ベッドのなかで家まで帰ってきてよかった、と思った。
 
 
 
知らないひとばかりが、優しくしてくれた夜。
 
「お客さんで今日終わりだからさ」
と言っていた運転手さん
 
わたしを降ろして
家に帰って眠ったのだろうか。
 
「顔色よくないけど、大丈夫?」と聞いてくれた駅員さん
宿直して朝、やっぱり家に戻って
休んだのだろうか





1日/365日
 
1日/384日
 
 
昨夜のじぶんにとっては大変だった夜と
夜に他人が、みせてくれたやさしさと
 
きっと遠くなっていくけど
 
運転手さんのしわがれ声を
おぼえていたいと思った。
 
 
 

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