2015年8月28日金曜日




ふだんより30分はやく仕事をあがることができた。
おもてへ出ると、夜が浅い。
街にもまだ、帰宅する人たちが行き交う活気の名残がある。
 
こういう、時間が
いつもあるんだなぁと思う。建物の外に。
夜に突然降りても、急に夜になっているわけじゃない。

グラデーションで世界は変わっていく。




重たかった、髪を切った。
行けるタイミングが火曜日だったから
インターネットで火曜日に開いている美容室を調べて
初めての場所で切ってもらった。
 
 
シャンプーをしてくれた男の子は
唐突に
「台風、どうなんでしょうね」
と言った。

ここのところの天気予報を見ていなかったので
わたしはうまくこたえられなかった。

男の子は夕方から雨の予報があることを教えてくれて、
美容室を出たら霧雨が降っていた。
 
 
話さなきゃ、と思ってくれたんだなぁ…と、その初々しさを思い出しながら
自分の、興味のあることを、話せばいいんだよ、きっと。と思った。


「あなたとわたし」のあいだには、まだ何もないのだから
手もとのちいさいあかりを、出し合わないと。


そう感じながら
派遣先の休憩室がすこし苦手で、
お昼休憩はふらりとひとりぬけて過ごしている自分に照らす。


気詰まりする前に
自分の興味のあることを、そっと話せば
それでいいんだ。
(話さなくても、いいかもしれないし、好きな場所で、休むのもいいけれど)

 
相手が関心を持たなければ仕方ないけど
「わたし」の宿らないものの話をいくらしたって
ずっと出会えない。
 
 
 

 
髪の毛は、女性の美容師さんが
とても素敵にしてくれた。

かるいあたま。首も耳たぶも、あらわれて、すっきりだ。
 
 
「台風、どうなんでしょうね」
かるいあたまの心地よさと、近づいていた台風のせいか
帰りの電車ではすーっと、
深く眠った。

 

 
 

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