2016年5月24日火曜日



しばしばそういう状況になるのだけれど
やはり部屋が散らかっていた。
 
でも片付ける気も起きずに
どこか泥のようになっている。
 
 
日曜日、事務所からの帰り道に
ウール用の洗濯洗剤を買った。
 
部屋は散らかったまま
自炊も出来ていないまま
出したい手紙も出せていない
 
でも、昨日の朝、お芋屋さんへ出かける前に
ベランダに届いた洗濯機で
ずっとしよう、と思っていたセーターやカーディガンの洗濯をした。
 
 
朝、お湯を沸かして珈琲をいれるのも
どこか面倒くさくなっていて
母が送ってくれた野菜たちも、冷蔵庫に入ったまま触れていない。
今日もできなかった、と思うなかで
ひとつ、ずっとしたいと思っていたことをした。
 
泥みたいにどこかが溶けて、散らかった今日のなかに
いっこ、確かにあれをした。と思えることをした。
 
それだけで、「冬物、洗濯して、しまいたい」と
ずっとどこかに思っていた気持ちと、その周りが
すっと綺麗になる。
 


お芋屋さんでユニフォームを自分で買えないかな、と相談する。
共有しているユニフォームは、デッドストックのシャツだから、難しい、と言われ
「でも、みんな持ち帰って洗濯しているから」と綺麗だよ、とすこし困った顔で
伝えられる。
 
でも、洗剤の匂いがきついと気持ち悪くなることもあるし
ひとの匂いや気持ちがうつった服を、着るのがしんどいこともある。
 
伝えたいところを、どう言ったら伝えられるかな、と思って
曖昧に黙る。
 
面倒くさいことを言ってるのかもしれないな、と思うのと
正直に言えば、きっとわかってくれるだろうな、と思うのと。
 
 

お芋屋さんを終えて夜、
川のそばを歩こうと思って大阪駅からJRの電車に乗った。
家まで帰る途中にfence worksの事務所があって
なっちゃんの自転車が停まっていたので、ドアを開けて中に入った。
 
事務所にひとりでいたなっちゃんと、日曜日の話をしていたら
「あれを食べよう」となっちゃんが言って
冷蔵庫から水ようかんを出してくれた。
 
透明であまい。
 
 
スーパーフレックが開いているうちに、お肉を買いに行こう、と思って
まだ仕事を続けるなっちゃんと「また明日」と交わして事務所を出る。
 
なっちゃんの自転車が停まっていて
事務所に入るとなっちゃんがいる。
 
ふっと見えてくる、なっちゃんが引っ越していった6月の気配があって
 
今が、今だけ。と、心の隅がすこしかたくなった。
 
 

 
スーパーフレックに入って
お肉とミョウガと紫蘇とトマト缶を買った。
アイスを買おうか迷ったけど、食べたいアイスがないので諦めた。
 
 
8時を過ぎれば商店街は静か。
スーパーの裏の暗い道を歩く。
角を曲がると、ホテル・トロピカルが見える。
 



家に帰って
乾いたニットを取り込み、袋につめて、防虫剤を入れてしまう。
 
すこし気持ちがすっとして
毛布も洗濯機にかけて、夜のベランダに干した。
 
 
にんじんを千切りにして、塩をふってタッパーに入れる。
新しょうがをスライスして醤油につける。
 
すこしずつからだが動き出す。
 
よもぎ茶を、お茶パックに分け入れる。
途中まですすめて、ごろんと横になる。
 
横になってしばらくぼんやりしたあと
起き上がって、使いかけのタマネギと買ってきた豚肉をキムチと炒めて
ミョウガをのせて、ごはんと一緒に食べた。
 

 
夜、なかなか寝付けなくて
眠っているのか起きているのかわからないところで
夢をみた。
 
「死んだら時がとまってしまう」
 
と、夢の中のひとが言った。
 
 
目がさめて、足下の観葉植物の鉢を倒してしまい、
暗い中、倒れた鉢を起こす。
 
 
ほんとうに死んだら時がとまってしまうのかな
 
 
時計をみたら3時前で
こわい感じがよって来たので
聡くんのことを考える。
 
 
夜行バスに乗って、夜中目が覚め、
こわい感じが起こった時に気がついたのだけれど
聡くんは持っている重力が深くて輪郭が濃いので
聡くんのことを考えて、聡くんの存在感に意識をあてていると
こわい気配が聡くんにかなわず、消えていく。
 
それでまじないとなえるように
聡くん、聡くん、と思っていたら
そのままいつの間にか眠っていた。
 
 
 
この間「前世家族だったんじゃないか」と聡くんに言われた。
そのときわたしは
「同じ土だったんじゃないか」と答えた。
 
窓が開いていて
隣の保育園からカレーの匂いがしていた。
 
カレーから連想しての土かと思っていたけど
そんなこともないように思う。
 
同じ海の泥とか
やっぱり同じ土だったんじゃないかと思える。
 
 
朝がきて
起きてラジオをかけた、と思っていたけど
目が覚めてからそれも夢だったことに気づいた。
黒いラジオは家にない。
 
 
目玉焼きとウィンナーを焼いてパンにのせて食べる。
にんじんとしょうがも皿の端にそえて食べた。
 
かわいていた毛布を取り込んで
防虫剤と一緒に袋につめてしまう。
 
洗い残していたニット類をまた洗濯機にかける。

 

生きてる。時がうごく。
 

0 件のコメント:

コメントを投稿